兵庫と聞けば神戸や姫路などの瀬戸内エリアを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
兵庫は瀬戸内海と日本海の両方に面する県で、都会の多い南部に比べ北部はとても自然が豊か。高原ドライブや温泉、グルメもたっぷりと楽しめるエリアです。
今回はドライブデートで訪れたい兵庫北部のおすすめスポットをご紹介します。
出石は江戸時代に出石城の城下町として発展しました。街の整備は室町時代。出石城を中心に碁盤の目に町割されたことから、「但馬の小京都」と呼ばれています。現在も城下町の情緒を色濃く残していて、国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されています。
街のシンボルは「辰鼓楼」。1871年、旧三の丸の大手門脇にある櫓台に建てられた高さ約20mの木造櫓で、当初は太鼓をたたいて時を告げていました。1881年にオランダ製の時計が寄贈されてからは時計台としての役目を果たしています。
出石には辰鼓楼の他にも、出石城址をはじめ江戸時代後期の武家屋敷や明治時代の豪商の邸宅といった古い建造物が数多く残っていて、情緒たっぷりのデートコースです。
出石でぜひ味わいたいのが「皿そば」です。江戸時代中期に信州上田藩の仙石氏が国替えとなった際、信州そばの技術も同時に持ち込まれ、出石の名物となりました。小皿に盛り付けた皿そばは5枚1組で1人前になっており、葱やわさび、卵やとろろなどの薬味を加えていただきます。
城崎温泉は1300年の歴史を持つ北近畿エリアを代表する温泉地。風情ある昔ながらの温泉街の情緒が人気で、「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で二ツ星を獲得している温泉街です。温泉街の中心には大谿(おおたに)川が流れ、両岸の柳の並木が独特の情緒を作り出しています。
城崎温泉には多くの温泉旅館が軒を連ねていますが、城崎温泉といえば7つの外湯めぐりが有名です。城崎温泉には趣の異なる7つの外湯があり、宿泊者は無料で外湯めぐりを楽しめます。日帰りの場合は、各外湯で入浴料を支払えば入浴できますが、外湯めぐりをするなら1日入り放題の外湯めぐり券「ゆめぱ」の購入がおすすめです。
温泉街のそぞろ歩きといえば浴衣に下駄が定番ですが、風情あふれる城崎温泉の街並みは特に浴衣でのそぞろ歩きが似合います。城崎温泉での日帰りデートもぜひ浴衣で楽しみたいものです。城崎温泉の浴衣デートを楽しむなら浴衣のレンタルがおすすめ。着付けサービスも行っているので安心して利用できます。
余部鉄橋は、1912年にJR山陰本線の鎧駅と餘部駅の間にかけられた鉄橋です。全長は309.4m、橋脚の高さは41.5mあり、トレッスル式の鉄橋では東洋一の規模を誇ったといいます。山陰の海岸沿いで高さが40m以上あることから強風の影響を受けやすく、列車の運休や遅延が問題になっていました。1986年12月には回送列車が風に煽(あお)られて転落するという悲しい歴史を生み出したことでも知られています。
2010年に安全性や運行面を考慮し、コンクリート製の橋にかけ換えられました。旧鉄橋は取り壊されることになりましたが、11基の橋脚のうち3基がそのまま保存され、旧橋脚を利用した展望施設として2013年にオープンしたのが、余部鉄橋「空の駅」です。
JR餘部駅からは旧軌道を遊歩道として整備。2017年には高さ47mのガラス張りのエレベーター棟「余部クリスタルタワー」が完成しました。高さ40mの展望施設からは日本海を一望。所々に設けられたガラスののぞき窓からは下の橋脚を見ることができます。夜の営業は20時半までで、昼とはまた違った景色をのぞくことができます。
竹田城跡は標高353.7mの古城山の山頂に位置しています。東西に約100m、南北に約400mの縄張りを持ち、全国的にも稀な「完存する石垣遺構」として歴史的価値の高い城跡です。秋から冬にかけての晴れた朝には雲海に包まれることがあり、その幻想的な姿から「天空の城」や「東洋のマチュピチュ」と呼ばれるようになりました。
竹田城は1431年に築城されたといわれる山城です。関ヶ原の戦いにより城主が戦死したため、幕府の方針により廃城されました。天守と本丸を中央に配置し、三方に開けた尾根上に放射的に曲輪を配置した造りで、最後の城主である赤松広秀が現存する総石垣づくりに改修したとされています。
竹田城跡へは「中腹第二駐車場」から約20分の道のり。2012年に「恋人の聖地」に認定されたことから、デートコースとしても人気です。
武田城跡の遠景を見る展望スポットは、向かいの朝来山の中腹に位置する立雲峡になります。雲海に浮かぶ「天空の城」もここから見ることができます。立雲峡の駐車場からは3つの展望スポットが設置されており、第2展望台までは徒歩約20分、いちばん上の第1展望台までは40分ほどかかります。
「らいらっく」は朝来市に店を構えるアイスクリーム工房。酪農から加工、販売まで一貫して行うことにこだわっており、隣接する自家牧場で飼育しているジャージー牛の新鮮な牛乳を使用して作ったジェラートが人気のお店です。
らいらっくのジェラートはジャージー牛の乳を使用しているため乳脂肪分が高く、コクと粘りがありミルクの香りがとても強いのが特徴。ミルク以外の素材にも徹底的にこだわり、甘さは控えめで素材の味が存分に活かされています。フレーバーはジャージー牛乳の濃厚な味が楽しめる「みるくの香り」をはじめ、丹波黒豆きなこ、季節のフルーツなどを使用したものが10種類以上揃っています。
ログハウス風のお店の周りには芝生やシラカバの木が植えられていて、北海道の牧場を思わせる造り。店内のテーブル席の他、庭を眺めるテラスで食べることもできます。ランチ後のデザートにもぴったりです。
自然豊かな環境の兵庫県北部へのドライブは中国自動車道から播但自動車道を経由してアクセスするのが一般的。冬のカニをはじめとする日本海の海の幸や温泉も豊富なので、充実した日帰りドライブデートをすることができます。日々の喧騒を離れ、ちょっとした小旅行気分を味わえるのも魅力のひとつです。
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